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剣についての覚書

最終更新日 2021年9月9日

東京合気道シニア稽古TOP

石川先生の小野派一刀流 剣術 『口伝』から学ぶ ―小野派一刀流剣術稽古日誌から―



私は大相撲が好きで、毎場所テレビ桟敷で観戦していますが(今場所は関脇・照ノ富士が優勝し大関に昇進、膝の再発がなければ横綱候補の筆頭だと思います)。 昨年の秋場所(9月)で印象に 残った取り組みとコメントがありました。序二段まで落ちた元大 関の照ノ富士が、7月場所で幕尻優勝、番付も東前頭筆頭に昇進、次の場所で連続優勝なるかと盛り上がっていた10日目、相手は西前頭筆頭に上がってきた、最近好調の隆の勝との対戦。勝負 は左のはず押しから、突きと押しで隆の勝の完勝、 相撲解説者の北の富士さんもコラムで「あまりにも素晴らしかった」とベタ褒めの内容。私も圧倒的な勝ちっぷりに次の大関候補の誕生だと思いました。
勝利インタビューで隆の勝関(笑顔が可愛いと人気上昇中)は「(相手の)中に入る意識で、真っ直ぐ真っ直ぐ、前に前に行った」と満面の笑みを浮かべて答えていましたが、私が印象に残ったのは“中に入る意識で”とのコメント。中心に入る意識で崩す動きは、合気道の「入り身」と同じではないかと。
改めて、「入り身」とは何かと質問されたら、私はどう答えるかを考えてみましたが、簡単そうで難しい。広辞苑では、「①相撲で、相手の身に自分の身を入れ込むこと。相手に接近して攻撃する技。②武道の試合などで、攻撃を仕掛ける側」と記載があり、さすが広辞苑、スッと読めて分かりやすくまとめている。私は思い付きで、相手の身に自分の身を入れ、肉薄する意識を維持して攻撃する、なんて考えてみましたが。
印象に残った“中に入る意識”。隆の勝関は当然、相手に攻撃する意識をもって中に入ったでしょうが、私は合気道、剣術稽古の中でどれほど攻撃する意識を持っていただろうか、との思いが起き上がり、稽古日誌を読み返してみました。読み返すうちに合気道稽古日誌より剣術稽古日誌の視点から振り返えるほうが、むしろ視点が変わって参考になるのではと思い、まだ掲載していない剣術日誌もあるので、「入り身」関連も含めて先生の「小野派一刀流剣術・口伝」を読み返し、探ってみました(すでに掲載した剣術日誌は入れていません)。

目次

2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2018年 2019年




05年05月 73日 『剣を持つ、合気で立つ、常に膝をゆるめること』


06年0 4 月 145日 素振り

『剣を振り下ろすとき、上腕を体から離さないようにして剣を先に下ろす』

06年08月 176日 「 合わせ 」 -『脱力した瞬間に剣を振り下ろす』

八双に構えたとき、体は半身になるが、 『剣 は体の正面に立てる(剣に身を入れる)-顔の前に剣を立てる』

06年10月 188日 接点の稽古-『剣の接点 は 動かさない』

『頭と、剣の接点は動かさない。軸も不動』

07年01月 203日 文京道場で今日から剣術稽古が始まる

まずは、「剣の構え 、木刀の握り、打ち込み と受け」- 青眼:『相手の右目に剣先を向ける。鏡で見ると剣先が顔になるように。八双:鍔が耳のあたりになるようにする。後ろ構え:柄や剣が (相手から 見えないようにする。木刀の握り:右手親指と人差し指の間を柄に押し付けるようにしない。左右面打ち:斬り込むとき は 剣先ではなく柄と一緒に出る。受けるときは剣を体の正面 で受け、相手の打ち込みは、跳ね返すのではなく受け止める。打ち込みは剣の七分どころが相手の顔に当たるように踏み込む。剣術は当然組稽古になるので、『実践面では剣の動きと同じになれば合気道が上達する』石川先生に剣術稽古を勧められ て の 参加 。 1 時間の 稽古 は 、 合気道稽古の直後なので 、体力が心配な 面も あったが、 参加者は私一人なので、 剣の構えなど 基本をじっくり教わると、 じわっと 気力が湧いて きた 。

07年01月 207日 「合わせ」 で先生が振る剣を避けられないのは

『剣(先生の)が直線だから早くて避けられない』。剣の素振り-『左の腕・肘、腰、膝だけで振る、右手は添えているだけ』

07年01月 208日 『剣は三位一体が大事』

剣を正面に立て、天地の軸に剣、人を合わせて一体となって動く。

07年02月 213日

『頭と、剣の接点は動かさない(軸は不動)』。『頭は不動』をもっと意識する。

07年3月 218日 「斬り返し」

『剣を立てたときに、剣を相手の剣に巻くようにする』。巻くとは剣を寝かせると同義。

08年01月 296日 「合わせ」- 『 剣は置くように 振る』

『左上段の構えから上体頭 を上に伸ばす。胸をゆるめた時、その状態から左腕、左腰、左膝を使って剣を置くように振る』。ただ、『当てに行ってはいけない。剣を大きく振らない』 。 当てたい気 が出 て ビュンビュン 剣を 振ってしまう 。直すの に 時間が掛か りそうだ …。

08年 0 3月 308日 青眼の構えに八双から斬り落とす

『両手・肘を伸ばす』と先生 。踏み込みと同時に両手を伸ばす ことだ 。

08年09 月 351日 「柄取り」

「柄取り」-『相手が正面から正確に打ち込んでいないと、技は掛からない』。そして正中線のずれを指摘された。正中線と思っているのが 10センチ以上も 外れているのだ。

08年 9月 353日 「 斬り 返し 」 -斬り込み 訂正点

①打ち込まれた剣を受けた 剣の位置が高すぎる。
②斬り返すときに頭が突っ込んでいる。
①は 先生に指摘されないと分からない。 ②は斬り返しの意識が強いから 頭が出る。

09年02 385日 剣術の三角を改めて学ぶ

①「剣に身を入れる」 打ち込まれた 剣を受けた後、剣を立て(自分の鼻と相手の鼻の線に合わせ る 、左足(右半身の時 を相手の右足つま先前に送る。 この時 立てた剣は右足前なので体の正面、顔は正中線に向ける。 この状態を 「剣に身を入れる」。
② 「入り身」-打ち込みの剣を受け(剣を立てない)、左から右に剣先を廻しながら受けの肩口に剣先を当てる。

09年04 401日 「柄取り」-相手の肩と正中線への意識が必要

「柄取り」
打ち込まれた 剣を 受けた 右手で 、相手の剣を 押していると指摘される。 『柄取りはどんなことを意識してやっているか』と問われ、「正中線、膝のゆるみ、接点からの目線」と答えると、『柄取りは、相手の肩を崩す意識と正中線への意識が必要』。具体的には『左手は下へ引くのではない、小指を手前に抜き、右手の剣は押さない。 教わったように小指を手前に抜 いてみる と 、それまでとは違う。 もちろん柔らかく。

09年06月 417日 「斬り込み」と「斬り落とし」の違い

私から「斬り込み」と「斬り落とし」の違いを質問。『斬り込みは一度受けてからの攻めで、「後の先」に当たる。斬り落としは「先」であり、相手の攻 撃を受けずに先に攻める技。因みに、待ち伏せなどで相手を攻撃するのは「先の先」になる』

09年10月  442日 強い力の人には剣を立てるだけでは斬り込めない

強い力で競り合う人には剣を立てて…だけでは斬り込めない。体術も含めてここ何度か言われているのは 「 繋がる感覚 」 。先生は『ほら繋がった!』 、などと 言われるが、その感触が まだ 分からない。 「 合わせ 」- 『当てようというのが無くなってきた』と 先生。

09年11月 453日 気が落ちてしまう、気が急激に落ちる

「十字交差からの崩し」門弟同士 の稽古後 、私と先生の違い を 相手 は、「(私は 気が 通らない」。先生は 『気が落ちてしまう。気が入っていても急激に落ちる』。 確かに技を掛ける時は気の通しをしているが 、指摘されたように気の継続ができていない。 「 斬り込み 」- 先生から指摘された『右手を緩め左手だけで剣を使ってみる』 を実践する 。

10年01月 469日 左右(表・裏)の斬り落とし

裏からの斬り落としは、『剣をなやして相手の剣を落とす』と教わる。姿勢・受けが堅いようだ。 とにかく、剣術は恐怖感をなくすことが先決だと思う。恐怖感が無くなるとワンランク上がれる気がするが。

10年04月 490日 「斬り込み」 『剣を相手の剣に乗せろ。乗せるが勝ち』の口伝あり

今日言われたことは、交差した剣先を円を描く ようにしているとの指摘。先生の剣先を見ていると、交差した時点での剣先が斬り下げるときに、その位置から剣が下がってくる。私の剣が動いているのだ。なぜかと言えば右手か左手で①剣先を下げている(受けた位置が高いので剣を動かしにくいので下げてしまう ②。左右に動かしている (接点は不動 。『剣を相手の剣に乗せろ』。

10年05月 496日 「 八双からの袈裟斬り 」 -剣は常に体の前に置く

組み稽古での八双からの袈裟斬り。『剣は常に体の前に置く。柄尻が正面になるように心掛ける』。この基本を繰り返して接点からの崩しをすると 『それで良い』と言われる。

10年06月 506日 表の斬り込みは効いている

「接点からの斬り込み」-表からの斬り込みに、 『 効いている。こ れなら 剣術の初段を挙げる。 ただし裏はまだ良くない』と言われる。 最近試みているのが「気を乗せ、人に乗せ、剣に乗せ」の剣に乗せだ。剣を立てたあと 、相手の剣を落ちなかったのが長い悩みの原因だったが、正に相手の剣に接点から乗せるようにすることで、剣が落ちるようになった。 普通は裏からの斬り込みが上手くいくようだが、私は逆で裏は接点が動いてしまい上手くできない。

10年07月 510日  「柄取り」は柄を持っている相手の小手を伸ばした位置に抜く

打ち込みを受け、左手で柄を掴んだ後の動きだ。今までにも斜め下と教わってきたが今ひとつ分からなかったが、『柄を持っている相手 の 小手を伸ばした位置に引く』。なるほど効果はあるし、具体的で分かる。 「 受け流し 」『 まず、 しっかりと剣を立てろ。剣先 を廻している 』

10年08月 522日 胸の中心を半分に割るとはなにか

八双では左右の肩の動きを出さないようにする。そのためには『胸の中心を半分に割る意識で振る』。これは普段先生が説明されていることだが、「胸を割る」が今ひとつ掴めない言葉なので、肩を軸にして剣を振る意識で試みたところ、効果があるようだ。肩を軸にする意識があると、左半身で右から剣を出すときに左肩を引かないようになる。肩を軸にすると剣を振るときに入り身と剣が一致するのではないか。

10年09月 529日  「斬り落とし」 青眼対青眼 。もっと剣に体を入れる

「斬り落し」-青眼対青眼では、剣に入るが単に正中線への気の通しだけと思っていたようだ。何回かの稽古で気の通しが忘れていたので、気の通しをしながら剣を振ったところ、『もっと剣に体を入れる』と言われ、再度体を入れながら剣を振 ると 、それで好いと言われた。気を入れながら体を入れるが正解なようだ。 「小太刀」- 小太刀の稽古を行う。 左半身からの入り身で手足の一致を意識して動いたところ 、 『今の 動きは 一番好い』。 剣体一致が出来たようだ。 それまでとの違いは、やはり手の動きが 早いことだった。稽古中は忘れがちだがもっと身に付けないと。

10年10月23日537 日 緩むとは

『常時緩むことで、緊張する、力んでいる状態から緩むと考えるのは好くない』

10年11月 540日 「 柄取り 」- 剣を掴んでいる位置が高い人は

『構えた剣の位置が高い人は(小手の位置が高い)、気の通しが高いと掛からないから、狙いをもっと下げる。 それと、 体が固い人 に はやや力が必要』

11年07月 591日 「 接点 」-体に剣を入れるがポイント

胸・足・腰を緩め、剣を立て(ここまでは右手も使う)、交点を動かさず左手だけで剣を寝かせ(交点の変化)ながら、左袈裟斬りで剣に体を入れる。剣に身を入れるが今日のポイントで、左足(右半身の時)からの入り身を腰から動く。斬り下げた状態は、柄は臍前に拳一つ空くほどの間を取る。
「剣の物打ちを合わせた状態からの崩し」-基本は同じであるが、動きが大きすぎる言われる。 「青眼の剣に八双から打ち込み 」- 鍔競 り 合いで言われたことと同じで、私の斬り込みは、先生と比べると剣先が体から離れて廻していることを指摘される。
「十字交差 斬り落とし」- 『剣を十字交差し、受けの両肩に気を通し、足腰弛めて相手の剣を下げる時に、両手・肘・肩・腰を体の動きと同調しながら下げる』。何度か試み、効果があった。『手だけで動いていなかった』と言われる。

11年07月 601日 『剣術の柔らかさは余裕から生まれる』

早く余裕を持てるようになりたいが 、時間が掛かりそうだ。

11年09月 605日 「十字交差斬り 落とし」-腰はまったく動かさない

先生から腹を押さえられ、 『上体、腰を微動だにしない。入り身は上体、腰はまったく動かさず、交点を通して受けの正中線に入る』。上体と腰を動かさないことは先月に教わったが、その時は水平に構えた剣と体を一緒に動かすと書いたが、実際は垂直に立てた剣をやや斜めに斬り下げながら同時に体を沈めること。同じく受けを後方へ動かすのは『上体、腰はまったく動かさず、交点を通して受けの正中線に入ること』となる。受けた剣の交点は高く受けないこと。『全ての技が効くかどうかは受けで決まる』。高く受けると結果として両肘が上がりその後の斬り込み等の技が効かなくなる。

11年10月 608日 「八双からの斬り落とし」 -右手柄の持ち方を緩くする

青眼の相手に八双から斬り落とし。右構えに比べると左構えからが好いと先生 。理由は右手の柄の持ち方。基本は 、 右手は触るぐらいに緩くが原則、右構えでは柄をしっかり(強く)持ってしまう。これを意識して柔らかく掴んで斬り込むと効果が違う。今日は掴みの柔らかさの必要性が実感できた 。
「十字交差入り身」-『2週間前に比べて進歩したか』と言われる。進歩は無理でも前回教わったことは忘れていないので、心の中では同じようにできると思いながら試みるが入れない。腰・上体を動かさずに、と思っても『腰が入っている』と指摘される。確かに腰が入る。先生が動かないので下半身を入れてしまう。力が入り過ぎなのか? 『むしろ腰を引くぐらいで』とも言われる。同じく 入り身 も試みるがまったく良くない。『以前に戻っているよ』と先生。

11年11月 620日 「十字交差入り身」-肘を伸ばす

剣を立て十字交差から相手を後方へ下げる技。私は剣を立て、肘を曲げて先生の剣に当て、下げようとしたら、両肘を伸ばすように指摘された。改めて考えれば体術は剣を基本としているのだから、肘を伸ばさないといけない。
先生は肘を伸ばしている。観察力が足りないことを実感する。

12年02月 630日 「柄取り」-感覚的には柄を水平に抜く感じ

打ち込まれた剣を受け、打 太刀の柄を掴んで抜くとき、私は自分の膝に向けて抜いていたのだが、『下に さ げるのではない。抜くんだ』と何度も注意を受けた。そこで、手前( わ が身に向けて)に抜いてみると、『そう、それで好いんだ』 。感 覚的には 水平に柄を抜く感じ。

12年01月 632日 「斬り返し」-『斬り返して相手の剣が水平になる、そこで入り身をしろ』

仕太刀は受けた剣を正中線に立て て 斬り返し、打太刀の剣を崩して水平にした段階で 、 『も っと崩したいのだろうが、それ以上は剣を下げる必要はない』と先生。私は先生の剣を水平にしただけでは満足できないので (先生に掛けられるとさらに剣を落とされる) 、さらに下げようと 上から押さえ込むと、ぶつかりが生じる。先生は、『斬り返して相手の剣が水平になる、そこで入り身をしろ』。多分 、水平にしてからではなく、水平にする直前に入り身だと思うが。

12年02月 634日 「十字交差入り身」-歩幅が広 いと動きが二段階になる

私が両手で剣を水平に構える。先生は剣を立てて中心に当て、入り身しながら私を後方へ下げる。私は仕太刀のとき、前後の歩幅を大きめに開いて構えた。先生『それではダメだ。前後の足が着く程度にする』。理由は『足幅が広いと押しが二段階になる』。私自身は伸び上がるようにしていたから、上下動の動きとなり二段階になっていたようだ。確かに先生は足幅を開かず平行にして動かれていた。
「斬り落し」-青眼対八双。苦手な構えからの斬り落しだが、少し理解でき始めたことがあった。先生の動きは、私が青眼から斬り込んだとき、八双から青眼(正面 )への変化がゆっくり行い、その後の斬り落しも、剣を水平程度(斬り返しと同じだ)で止めているのが分かった。で、私も真似てみたところ『それで好い』と言われた。急ぐことなく変化すると剣の横振りが少なくなり、なぜか恐怖心も余りわかなかった。今までは、八双から青眼へ の 変化を早く行うことに気を取られていたのだが、そんな必要が無いことにようやく気が付いたのだ。

12年08月 680日 青眼に構えた剣に八双から打ち込み

青眼に構えに八双から打ち込んで、相手の剣を落とす稽古がある。右構えからの打ち込みは、まあまあだが、左八双から打ち込むと先生の剣が落ちない。ただ剣を払うだけになってしまう。八双に構えた剣を真っ直ぐ相手の剣に入らないといけないのが、右構えと違って、途中から軌道が変わって右に大きくカーブしてしまうのだ。『左手の使い方がまるで 出来 ていない。私は居合の稽古で左手が使えるようになった』と言われる。居合 稽古で 、左手で柄の持ち方、使い方を学ぶことで剣術における左手の使い方を学んだとのこと。棒術で左構えからの素振りを稽古すると好いとのことだった。
「十字交差から の崩し」 先生から 本気になって押さえるから 、 と言われて試みたが。落としも入り身もまるで掛からず。構え、足腰、心構えの根本から直さないと無理だと言われる。 自分の実力が分かる。

12年10月 695日 「接点から斬り落とし」-接点に目を置く

剣を合わせ、接点からの斬り落し。今日は効果的なポイントを学ぶ。『剣を立て入り身をするとき、接点に目を置く』。目を置くとは気を置くこと。さっそく試みたところ先生の肩が落ちる。従来、天井から接点を通して受けの正中線に気を通すと教わっていたが、「柄取り」で剣の接点に目を置くと同じになる。

12年12月 705日 「柄取り」 打ち込みを受けた後、上体を動かすな、動かすと技は掛からない

「柄取り」 『 相手の打ち込みの剣を受けたあと、上体を動かすな、動かすと技は掛からなくなる』 と指摘を受ける。なぜ 私は 上体を 動かしてしまうのか 『受けが拙いからだ』。確かに先生から打ち込まれた剣を受けたとき、受けた剣の位置が低いと、上に挙げようとの意識が働き上半身・頭を動かす。柄取りで指摘されたのは始めてのことだが気が付かなかった。 打ち込みを受けたときの 不安定な 姿勢、柄の位置など訂正箇所が多い。 先生からは、『軸の安定をさせないとだめだ』と指摘される。

12年12月 706日 「接点」-接点に目を置くだけでなく肩も崩す

同門者との稽古。剣を変化させ、接点に目線を置くことに意識したが、掛からない。『接点に目を置くだけでは掛からない。相手の肩を崩すさないと』。
相手の肩を崩す意識が必要で、さっそく同門者との稽古で肩を返す意識で試みると、相手の肩が崩れる。これも忘れていたことだった。

12年12月 707日 「接点」- 接点を変化させた後、その剣を置くだけ

剣を交差して接点を変化させたあと、『その剣を置くだけ』で良いとのこと。
力んだりして余分な力を加えないことが必要となる。私は受けた時、とくに相手の剣を下げたいとの思い強く出て、押し込んでし まう のだ 。また、変化のあとの入り身で『手首 で 体前から捻っている』。 『剣の柄尻は常に腹前に置く』と教わっていたが指摘された柄尻 を見てみると 、体の中心からかなりずれている。

13年02月 719日 剣が交差しているときは接点に気を乗せる

『剣先に気を入れ(乗せ)、剣先から斬り込む。これが繋がりとなる』。剣が交差しているときは接点に気を乗せるが正解。

13年02月 725日 「斬り込み」-剣を受けた後、剣を垂直に立てる

剣を受けた後、『剣を垂直に立てる』と指示される。この日杖術の稽古があり、『棒は剣と同じ動きをする』。杖術でも剣術と同じで、とにかく頭を動かさない。注意されてかなり意識して動くと、『技が効いている』

13年04月 734日 「接点」-左手の使い方 、肘が 開いている

指摘されたのは左手の使い方だ。左半身から剣を立てたあと、斬りに行くとき 柄尻が中心から外れていると言われる。私の左肘が離れていることになる。確かに先生の左小手を観ると体に密着している。左手の使い方については、杖術を始めてからかなり指摘されているが、動きが悪いというか距離感も悪い。これは左目の距離感が悪いこともあるだろう。救いは右半身からの接点では剣を立てるまでは良くなっている 。 あとは最後の 「 斬り落 と し 」 。どうしても先生の剣を下げたくなって力んでしまうのだ。『剣を乗せる、剣に入る』。この剣に入るができない。

13年04月 735日 「接点」-剣に身を入れるだけ

接点の稽古。
剣を立 てるまではだいぶ修正できるようになった。あとは最後の斬り落しだが、今日もまた先生の剣を落とそうとして力んでしまった。先生は『剣に身を入れるだけ』と言われるが、何年言われ続けているだろうか。
改めて言われたのが、柄尻が中心から外れていることだ。確かに柄尻が腹の中心から大きく外れている。 先週 指導を受けた、肘が開いているからだ。
それと、左半身からは、ほとんど剣を払っていること。左手の使い方がまるでできていない。なぜ払ってしまうのか考えてみた。袈裟に斬る意識はあるし、斬っているつもりだが、実際は剣を払う(どかす)意識が働き、剣を 見てしまっているようだ。袈裟に斬るとの意識が足りない。かといって剣を 見 ないで袈裟斬りに集中は難しい。 集中力が足りない。 中心を捉え接点からの気を通し、剣に身を入れ袈裟に斬る。

13年04月 739日 相手を斬ろうと思えば、その気が現われる

『気を出さないことだ』と先生。相手を斬ろう、とか崩そうとは思わない。思えばその気が現われる。つまり、技として他の同門者には掛かるだろうが、先生には分かってしまうので、『 その (私の)レベルではダメである』

13年06月 756日 「斬り返し」 剣を沈むような感じで受けている

先生と同門者との稽古。同門者が 打ち込んだ剣を沈むような感じで受け、剣を立て、斬り返しているのが感じられた。 先生の稽古でそう感じたのは始めてだ。さっそく 、受けた剣を反発しな い 、柔らかく 受ける つもりで、他の人との稽古で真似てみると、今までと違って剣を立てたあと受けの崩し(相手の剣が落ちる)が効いているようだ。 自主稽古で同門者と試してみたが、今までとは違う効果があるようだ。剣を受けての緩みができてきたのだろうか。

13年07月 758日 「合わせ」-入り身は腕(肘)を伸ばす

剣を立て、入り身をするときもっと腕(肘)を伸ばす』と先生。肘を伸ばすとさらに効果がでる。

13年10月 784日 「接点」- 左半身からは、左目で観て剣を振る

右半身からの崩しは問題ないと言われる。しかし、『左半身はなってない。左目で観るように』と言われる。左半身から先生の左肩を目指して斬り込んで効果があったのは先月末だったか。 「十字 交差 入り身」- 『腰が 入っている 。頭が動く』などの指摘あり。壁に背中を付けて基本姿勢の確認が必要だと言われる。

13年11月 788日 接点に乗せた剣は中心に置いてまま、斬り下げながら抜く

接点からの斬り落しを先生が小太刀 で対応した。観て分かったことがあった。交点から剣を立て、剣を乗せたあとの動きだ。まず、乗せた剣は中心に置い た まま、斬り下げながら抜く動きに見えた。私は乗せたあと剣を入れる(結果的に押しつける)動きをしていた。交点が右半身の時は左側に動いていたと思える。 通常の木刀では分から な かったが、小刀ではその動きにはっきりと違いが出た。

13年11月 791日 「 斬り落し 」 緩みながら気を通し続け、抜くように動いてみる

Bさんとの稽古で分かったこと。右半身からは、先生から「止めることが出来ない」と言われた動きが彼には掛からなかった。途中で停まってしまうのだ。で、小太刀のことを思い出し、剣を乗せたあと、
①緩みながら気を通し続け、②抜くように動いてみると効果が出た。 B さん には始めて掛かったと思う。 剣を乗せたあと緩みながら気を通し続け、抜くように動いてみると効果が出た。 抜くと書いたが、言葉が正確ではないかも知れない。 左半身からの掛かりが悪い理由の一つとして、目線のズレのため中心から外れるのではないか。①目線のズレを意識するあまり、 剣を立てたあと交点が右に(相手の左側)動かしていた。②気の継続が無い。③抜きがない。④緩みが無く押
し込んでいる。

13年11月 792日 「 接点 」- 左半身から接点を中心からずらさない

気の継続、緩み、押し込まない。以上を注意しながら動いてみると右半身と同じ効果がある。剣術を始めて10年目、だいぶ時間が掛かったが、どうにか技としての剣術が形になってきたようだ。


14年02 月 812日 「柄取り」-受けた剣 の位置が悪い

私と同門者の「柄取り」稽古ついて、『受けた剣の位置が悪い』として先生が稽古相手の参加者に稽古を付ける。横から観る先生の動きは前傾姿勢で、受けた剣 が 前傾姿勢を 伸ばした先で受けている。前傾し て 頭の先で相手の剣を受ける。私は負けた姿勢だった。


14年03月 814日 「受け流し」 は交差した接点を押し返すことだ

「受け流し」-『接点を押し返えすことだ』と先生。始めて聞く言葉だ。さっそく実践してみる。打ち込まれた剣を受け、接点は動かさず剣を立てた瞬間、つまり、双方の剣が交差状態から垂直状態にしたとき、接点の位置を変化 させ、相手の剣に向かって押し込む。従来と何が違うのかと言えば、剣を立てたとき に 相手の向かって斬り込むとしていたのが、最初の接点をやや移動させ維持したままとなる。
実践してみると「受け流し」の技が成立している。この時、腕力を使って力んだりしてはいけないことは必然。もともと、交差している剣が交差状態を解消した瞬間、相手の剣も物理的な障碍が無くなり我が身に向かって斬り込むことが出来る。つまり、相打ち状態になる筈だ。それが、なぜ わ が剣が先生の体に斬り込むことが出来ずに(相打ちにならず)、 わ が身が斬られるのかが理解できず、不思議であった。今日教わった接点の変化で、接点を維持したままであれば、相手の剣はわが身を斬ることにはならない。


14年03月 815日 「斬り落し」-剣を斬り下げるとき上体を前傾する

振り込んだ私の剣が軽く打ち返されてしまった。『軽いね』と言われる。物打ちに気を通すことはしていたが、『こうして剣に身を入れるのだ』先生と言って、剣を振り下げるときに上体を前傾してみせる。 剣に身を入れる、 入り身が大事だ。


14年03月 816日 打ち込まれた剣の受けは


kの 稽古を復習 。 『基本の受けは前傾姿勢をとる。剣を打ち込むときは上体を前傾する』 。しっかり会得すること。


14年08 月 842日 「接点」からの斬り返し、なぜ崩されるのか

「接点」で、先生から斬り返されたとき、初動が分からないので反撃できず、剣を落とされる。あるいは気が付いたときは落とされていたことになる。剣の接点に圧力、力が掛かっていないからだ。「柄取り」も、打ち込みを受けた剣の接点を 、 押さない引かないと教わるが、接点を動かさないことで初動を感じさせない 力を感じさせない等速度で崩される。それだけで体を前方に崩されるのが分からない。不思議。 だから面白い。


15年02月 887日 「斬り落し」-八双の構え、柄の位置を直す

打太刀が青眼、仕太刀は八双から相手の剣を落とす。私の八双の構えに対して、『剣の構えが下がっている。柄を顎(あご)の位置まで上げる』と訂正させられる。いつの間にか柄の位置が下がっていたようで、柄の位置を挙げ、中段の先生の剣に向けて、『 接点 から剣を乗せるだけ』で先生の剣が落ちる。乗せた剣を上から押し込む必要が無くなる。この時、大切なのは構えた柄の位置から、打太刀の剣に乗せる交点まで急激に下げないことだ。 最近、接点からの崩しが進化していることを感じる。
打太刀の剣を受けたとき、『爪先、膝を相手に向け(撞木足)やや前傾姿勢をとる』。手の動きと体の受けが一致させることも必要。


15年03月 900日 「左右面打ち」-半身で受け、前傾姿勢をとる

打太刀の剣を受けたとき、『爪先、膝を相手に向け(撞木足)やや前傾姿勢をとる』。手の動きと体の受けが一致させることも必要。 受けも以前のように反発することが 少なくなっている。


15年03月 904日 「接点」 -『接点から剣を立て、相手の肩付け根・右首筋の2点を意識し、肩・首筋の中間に向かって剣を斬り込む』。



15年10月 957日 抜き胴で相手の腹を斬る

仕太刀は八双から横面打ち。打太刀は青眼から剣を受けて真下に斬り下げ、抜き胴で相手の腹を斬る。剣を受けたときは刃先を直角で 受け、斬り下げるときは受けに向ける。


15年11月958日 「 相上段からの 斬り落とし 」 力まず相手に入る

相上段に構えた「 斬り落とし 」 。 相手の剣が落ちない理由として、身を入れていな い、力を抜いて剣を振る、の2点ではないかと思い実践してみたが効果無し。『力まずに相手に入る』しかないようだ。 「 斬ると抜く 」 斬 ると抜くは100 %同じですかと質問。頷きながら先生『斬れば抜ける、抜ければ斬れる』


16年03月 978日 「接点」-上段からの斬り込みを後の先で斬り落とす

受太刀の上段からの斬り込み。今まで、相手の剣を斬り落とすことができなかったが、今日の稽古で『打ち込むときに頭が右側に動いている』と先生から指摘を受けた。 同時に、剣に身を入れる(振り落とすときに状態をやや前傾させる。物打ちに気を入 れるだけでは通用しない)ことを意識して先生に試みる。と、それまでは 跳ね返され 、弾かれていた打ち込みがある程度落とすことが出来た。
「斬り落し」-八双からの斬り込みを青眼から受けたあと、受けた交点に身を入れながら斬り落とすと、相手の剣を斬り落し易い。「受け流し」-打ち込みを青眼から受けたあと、剣を立てるときに垂直にすると相手の剣が我が肘などに当たらないことを確認。


16年06月 1003日 「小太刀」- 受けの構えが悪い

稽古では掛からない。
早すぎる動きが原因かと思ったが、今思えば小太刀を構えて剣を受けたときの 、 位置が低すぎたのが原因だと思える。 頭の上で受ける、つまり、受けの構えが悪いのだ。それと、受けた接点の位置からの入り見、手の動きが早すぎること。頭を残して踏み込んでいた。「柄取り」も同じで、上体を前傾させ 頭の先で剣を受ける。上体・頭・剣が直線となる よう
にする 。


18年12月1099日 「受け流し」-半身の切り替え

上段打ちを右半身で受け、接点から剣先を右から左に変えての受け流し。
この時、『気持ちのなかで半身を右から左半身に切り替えること』が必要。これは体術の基本稽古で行っている左右の半身の切り替えと同じであるとのこと。「受け流し」でこの切り替えが必要とは初めて(多分)教わったことだと思う。当然、右半身なら左足の中心への踏み込みと、柄を持った両拳を中心に入れること、剣と半身の切り替えの一致も必要。


18年12月 1100日 「斬り返し」を正座から掛ける。

「斬り返し」を正座から 掛ける稽古。打太刀が歩み寄り上段から打ち 込む。
仕太刀の 私は正座して青眼から受け 、 斬り返して落とす。始めは腰を上げて受けたりしていたが、 先生 『座ったまま受けるんだ』。その後、 先生と同門者が 正座から 稽古 する のを 、 後方から観ていて気が付いたことがあった。先生は同門者の 上段からの 打ち込みを 、 中心で やや右半身 (座っているから上体だけ) で 受け 、 剣を立て 斬り返すとき 、 接点は動かさない(接点を支点)で柄をやや左側にして受け、斬り返していたのだ。
私が従来行っていたのは、受けた剣を立てるまでは同じだが、その後、立てた剣のまま、接点から斬り下げていた。いくらかは柄を右にしていたと思うが、ほとんど手首を左右のひねり(手首を左にする)で行っていた。
早速、同門者との稽古で実践。柄を左にして剣を受け(剣先を右、柄を左)、接点は中心から動かさず、斬り込みながら柄は接点を軸に右に向けると、 見事に 相手の剣が落ちる。 『掛かっている ね 』 と先生。 剣を立てたままだと、接点から剣を斬り落とそうとして、剣を横に押し込みが出がちだが、接点を起点に柄を左右に動かす(小さな動き)ことで押し込みがなくなり、斬り下げる効果が上がると思える。同時に左足の踏み込み 「 半身の切り替え 」 も楽になった。今年最後の稽古、収穫だった。


19年03月 1116日 「柄取り」 相手の右足と右腕を抜くこと

上段から打ち込まれ剣を左半身で受け、左手は柄を掴む「柄取り」。崩しは『相手の右足と右腕を抜くことだ』と先生。相手の右足と我が左足を結ぶ線に相手の柄があり、柄を掴む我が左手があり、三角 形ができている。稽古では右肩と右足に気を通し 入り身で 相手を崩す。


19年05月 1125日 「受け流し」-垂直にした剣先が相手側に傾いていた

上段からの剣を受け、接点を動かさず、中心に剣を垂直に立て、柄から(両拳から)相手の正中線に向けて入り身をする。稽古では技が掛からず、中心にした剣の剣先が垂直ではなく、相手側に 傾いていた ことが分かり 訂正した。
最近の稽古で改めて気が付いたこと がある 。入り身だ。 例えば 、 「剣に身を入れる」 。 気の通しが途切れる、 スタートだけ気を通して終わりだ。 継続性がない から技は 当然 掛からない。 入り身に対する意識が 希薄 。 相手を崩すことだけ、肩や接点に気を通す意識だけに気を取られ 、 肩を観るが相手を見ない 。 相手に 正対することの重要性 も 再認識した 。

❖「口伝」を列記してみると、「入り身」という言葉に積極的な意味を感じていなかったことが分かります。 言い方が難しいですが、 上記の 日誌 の中でも“中に入る意識”が入る意識 だけで、 継続性がない。 石川先生からも 『 正中線に向けて入り身がない、入ろうとする意識が足りない 』 と指導を受けている。積極的な攻撃的な意識は持っていなかった。 同時に、 『極め付けようとの意志が強 く、 それが力みになる 。 力の強い人に力で対抗してもだめだ、もっと柔らかく掛ける』、など、 入り身に関しては 意識が希薄 なことが 明白になりました 。 私の欠点 も 明確 になりましたが 、 読み直しをすることで 「剣術と合気道 」の稽古 に 得ることも多く あった 「 剣術 ・ 口伝 」 でした 。 今後の指標 と したい。













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