(一社)氣と丹田の合氣道会 楽心館

稽古を通して育まれる、心と体の成長

稽古を通して育まれる、心と体の成長

先日、祝日の稽古で、私と一緒に1対1で練習している子どもがいました。彼女はもう何年も続けているのに、いつも笑顔で真剣に取り組んでくれます。その姿を見ていると、こちらも学ばされることが多いものです。

とはいえ、1対1の稽古が続くと、少し疲れたような表情を見せることもあります。やはり子どもにとって、遊びの要素や変化があることで、学びがより楽しくなるのだと改めて感じました。

そこで、少し遊びを交えた体操のような動きを試しながら、自然に体をほぐせる方法を探してみることに。ふざけ合いながら一緒に動いていると、彼女の方から「こんな動きもいいんじゃない?」と新しいアイデアを出してくれました。

思わず、「なるほど!」と感心するほど、それは実際に体をうまく使う良い方法でした。大人が考えすぎてしまうことも、子どもの柔軟な発想の前ではとてもシンプルになることがあります。遊びの中で、自然と学びを得られることの大切さを改めて実感した瞬間でした。

子どもたちの創造力がもたらす学び

このような経験は、指導者としてとても貴重です。武道の稽古は、決まった型を学ぶことが中心になりがちですが、それだけがすべてではありません。子どもたちの動きには、私たちが思いつかないような新しい視点がたくさん詰まっています。

実際、彼女が考えた動きは、筋力や柔軟性を高めるだけでなく、自然に体を使う感覚を養うのに最適なものでした。特に、幼い子どもが無理なく体を鍛えられることはとても重要です。遊びの延長線上で身につく技術や動きは、無理なく自然に習慣として根付いていきます。

この日改めて思ったのは、武道の指導は一方的に教えるものではなく、子どもたちの視点を取り入れながら成長を促すものだということ。子どもたちは、楽しさの中でこそ最大限の能力を発揮します。その環境を整えることが、指導者としての大切な役割のひとつなのかもしれません。

武道を通じて広がる可能性

「武道」と聞くと、「厳しい」「難しそう」というイメージを持つ方もいるかもしれません。ですが、実際の稽古は、子どもたちが楽しみながら学び、自然に成長できる環境になっています。

特に、小さな子どもにとって運動は「やらなければならないもの」ではなく、「楽しいこと」であるべきです。その中で、体力や集中力、礼儀作法、挑戦する気持ちが身についていく。そういう経験を積み重ねていく中で、子ども自身が「もっとやってみたい」と思える瞬間が生まれるのだと思います。

ふとしたときに、子どもたちが「この動き、もっと上手にできるようになりたい」と思ったり、「こういう技、もっと試してみたい」と自ら動き出したりする。そういった瞬間が、彼らの成長の証です。

まとめ

どんな習い事でも、「やらされる」ものではなく「やりたい」と思えることが大切です。武道も同じで、楽しみながら自然に学び、成長できる環境があることで、その経験はより豊かなものになります。

子どもたちが自ら「もっと学びたい」「もっと上手になりたい」と感じたとき、その環境が用意されていることが大切なのかもしれません。

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