第21回東京都形剣道大会 直心影流剣術「法定」模範演武を見て寄せられた感想

2025年12月6日(土)、新宿スポーツセンターにて開催された
第21回 東京都形剣道大会において、
氣と丹田の合氣道会 楽心館館長・石川智広による
**直心影流剣術「法定」**の模範演武が行われました。

当日および後日、多くの方々より感想をお寄せいただきましたので、
ここにそのままの形でご紹介いたします。

※以下に掲載する文章は、寄せられた感想を一語一句変更せず掲載しています。

法定演武感想

大東流山本角義派稲毛道場 永井聡之

先日、新宿スポーツセンターで東京都形剣道大会が開催され石川先生が模範演
武で直心影流剣術の法定の型をご演武なされるとの事で、見学に行ってきました。
開会式後に、剣道型の優勝者による演武、五行の型演武と続きまして、石川先生
のご演武になり、呼吸法、腰を入れ凄い胆力での型と凄まじい気合い、氣剣体一致
による、法定の型、『春、夏、秋、冬』のご演武を見学でき本当に幸いでした。
法定の型をご演武されますと会場の場の氣が一瞬でかわり静寂さのなかに呼吸法
の音と氣合いが響きわたり本当に凄いご演武でした。


<直心影流剣術「法定」演武の様子>

楽心館印西道場 伊藤 直樹

 先日、東京都形剣道大会の模範演武を観覧しました。
 会場全体には張り詰めた空気が漂い、静寂の中で演者が礼を交わす瞬間から
観客の視線は一点に集中しました。
 演武では、床に響く足音や木刀の交わる音が緊張感を一層高め、間合いを詰める
緊迫感や打突の瞬間の迫力、静から動への切り替えがまるで真剣勝負を目の前で
見ているかのようでした。
 打太刀:谷口茂樹先生・仕太刀:石川智広先生が呼吸を完全に合わせ、互いを尊
重しながら技を繰り出す姿は、剣術が単なる技術の披露ではなく、精神と技術を凝縮
したものであることを示していました。
 観客は息を呑みながらその一挙手一投足を見守り、演武が終わるたびに自然と大
きな拍手が湧き起こりました。


<形剣道演武の感想>

楽心館印西道場 伊藤 直樹

 古式に則った形剣道の演武を観覧し、剣道の伝統と精神を改めて深く感じることが
できました。
 演武は古来の刀法を踏まえた動きが連綿と受け継がれていることを示し、形の流れ
には一切の無駄がなく、静から動への鮮やかな切り替えは、まるで舞台芸術のような
美しさを備えていました。
 特に印象的だったのは、打突に至るまでの「間合い」と「氣迫」です。相手との距離を
詰める過程では観る側にも緊張感が伝わり、深い迫力を感じさせました。
 また、二人の呼吸が完全に一致し、互いに信頼し合い尊重する心が演武全体に表
れていた点も素晴らしく思いました。
 今回の観覧を通じて、古式に則った形剣道の魅力と奥深さを改めて実感しました。
 伝統を受け継ぎながら未来へとつなげていく剣道の姿を、多くの方に知っていただ
きたいと思います。
 さらに今後は、自身の稽古においても形の重要性をより大切にし、技の正確さだけ
でなく、気迫を含めた心の在り方にも意識を向けていきたいと思いました。


「石川先生の直心影流剣術の模範演武を観覧させていただいて」

楽心館文京道場 峯村陽一

2025年12月6日(土)に開催された「第21回 東京都形剣道大会」での石川先生の模
範演武を観覧させていただきました。
個人的には、今までは楽心館で教えていただいております剣術以外は特に興味が
なく、研究も勉強もしてこなかった状態での観覧でした。当日の模範演武としては数
組の演武があり、最後が谷口先生・石川先生組が模範演武という順でした。まず見て
感じたのが、「直心影流剣術とはこうゆうものなのだ!?」という驚きでした。自分が
剣術として理解していたものや、石川先生の前までの組の模範演武とはまったく違っ
ていたからです。
お二人の演武がはじまると、異常なほどの緊張感と静けさが会場を包み、聞こえる
のはお二人の呼吸と掛け声のやり取りだけです。剣を頭上に両手で持ち上げたり、間
合いを広げたり、縮めるたりしながらお互いの氣をやり取りし、氣を高め、精神を集中
させ、最後に剣をお互いに振り下ろす。それが演武が終わるまですごい緊張感のな
かで途切れることなく行われました。
当日の感想はとにかくこんな流派があるんだと驚きと、呼吸、氣、精神の集中力等
々、すごいことは分かるものの、自分の想像と大きく違ったため、どう解釈したらよい
のかわからないというのが正直な感想でした。
しかし後日、YouTubeなどで直心影流剣術の動画をいくつか見て、この流派のやり
方を触りだけでも理解すると、改めて打太刀:谷口茂樹先生・仕太刀:石川智広先生
の演武のすごさを実感し直しております。私の個人的な解釈では呼吸、氣、精神の集
中力などを通じて、命のやり取りをしていると感じております。単に剣を扱う技術では
なく、そのバックボーン、基礎部分、言葉では言い表すことができませんが、命に繋が
る大切で大きなすごいものが剣術にはあるんだということを、実感することができた素
晴らしい模範演武であったと思います。剣術はもちろん、合氣道もそういう大きな世界
があるということが氣付けたこと自体が、自分にとっても大きな収穫を得られた体験で
した。


学生時代の友人

宗澤 寛

 大学時代からの友人である石川智広さんから案内をいただき、東京都形剣道大会
で石川さんの直新影流剣術の演武を拝見しました。40歳から剣道を始めた私にとり
まして演武をされる先生方はまさに雲の上の存在です。
 石川さんは高校から柔道を始め、大学では禅を修行。そして合氣道、剣の道へと武
道に全霊を傾けて邁進するその真摯さに畏敬の念を抱いておりましたが、模範演武
者となるところまで武道の道を上り詰めたことを目の当たりにして深い感慨を覚えまし
た。
 初めて拝見する直新影流剣術の演武には気迫の激しさとともに美しさを強く感じ、
大事に引き継がれてきた剣の精神を見事に体現された石川さんと谷口先生のお姿を
深く心に刻みました。日本に生まれてきた幸運を切に感じています。私も引き続き自
分の剣を求めていこうと思います。
 石川さんのますますのご清栄をお祈り申し上げます。


本人による演武の背景・所感について

本演武に至る経緯や、当人の内面的な思いにつきましては、
以下のブログ記事にて記されています。

👉 https://aiki.jp/2025/12/10/14861/


直心影流剣術「法定」の解説
日本の剣術で最も古い流儀の一つで、500年の歴史あります。直心影流剣術は四本
の型から構成されており、それぞれが合氣と撥氣の概念を現し、春夏秋冬の変化を
表しています。丹田呼吸・氣海丹田の活用、集中力の育成を目的とし、江戸時代以来
、多くの剣術家がこの稽古に励んできました。
幕末に「剣聖」と称えられ直心影流を後世に伝え、講武所師範を努めた男谷信友(お
たに のぶとも)、明治の天覧兜割を唯一成功させた榊原健吉(さかきばら けんきち・
武田惣角の師匠)、そして江戸の無血開城を実現させた勝海舟(かつ かいしゅう・榊
原健吉の従弟)は後年この交渉術を剣術だったと語りました。そして大東流合氣柔術

の創始者である武田惣角が並びます。彼らはいずれも直心影流の稽古を通じて胆力
を養ったと伝えられています。

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