我が物と 思えば軽し 笠の雪 宝井其角(きかく)の句
(わがものとおもえばかるしかさのゆき)
というのがあったな。
(自分の関係になると思えば苦労も苦にはならなくなるということ。「笠」は、被りがさ。「我が雪と思へば軽(かろ)し笠の上」とあるのに基づく。)
写真の壁がよそ様のお宅であったら、何も感じなかったかもしれない。一瞥もなく通り過ぎたはずブロック塀。まして表現の対象となることもなかった、だろう。
ところがこれが、我が道場の壁だった。
我が城と 思えば愛し 壁の蔦(つた) 一楽斎
凡人だから注視しないと、何も感じないのが私です。蔦が無機質なブロック塀に、四季の変化を与えている。年の暮れにはすっかり葉が落ちて、もとのブロック塀に戻りました。
年暮れて