(一社)氣と丹田の合氣道会 楽心館

九十九里浜と白子町の名前の由来|地元で暮らす私の日課と自然との向き合い方






九十九里浜と白子町の名前の由来|白子在住の私の暮らしと丹田呼吸
















九十九里浜と白子町の名前の由来、そして私の暮らし

九十九里浜と白子町の地名の由来を概説し、白子での私の朝の習慣—屋敷林での丹田呼吸や蘭を見守る時間—について綴ります。

九十九里浜の名前の由来

九十九里浜は、日本最大級の砂浜海岸で、全長はおよそ66kmに及びます。この長さを古い単位「里」で表すと、ほぼ99里に相当することから「九十九里浜」と呼ばれるようになったと言われています。

また、源頼朝が浜の長さを測るために矢を立て、99本目の矢で浜が終わったという伝承も残されています。実測と物語が重なり、この地は「九十九」という象徴的な名を得たのだと考えられます。

白子町の名前の由来

私が暮らす白子町の名前は、地域の惣鎮守として崇敬されてきた「白子神社」に由来します。永承3年(1048年)創建と伝わるこの神社には、「白いヘビを背に乗せた亀」が海岸に現れた故事が伝わっており、その神話的な出来事から「白子」の名が生まれたとされています。

中世にはこの地が「一宮庄南白亀郷」に含まれ、白子神社が地域社会の中心を担ってきました。白子という名は、自然と人々の暮らし、信仰の歴史が織り込まれた地名なのです。

白子での日課と、自然とともにある暮らし

私はこの白子町に住んでいます。朝起きると鋏を手に、敷地内を一巡するのが日課です。伸びた笹や枝を切りながら、家を囲む樹木へと向かいます。台風のときに渦巻く風を和らげるため、家の周りには梅・百日紅・桜・椿などを植え、さらに外側には背の高い樹木が連なっています。私はその場所を、少し大げさに「屋敷林」と呼んでいます。

屋敷林に入ると、丹田呼吸法をしばらく行います。静かな空気の中で呼吸を調え、自然の霊性が自分の内に流れ込むのを感じます。その後は、山野草のラン科の花が自生する場所へ向かいます。これまでは周囲の草を抜く程度でしたが、今年の酷暑にはランも弱りがちで、日に日に力を失っていくように見えました。そこで水を撒き、慈しみの心でその成長を見守ります。

妻もこの暑さに体調が揺らぎ、気分の変調がそのまま私に向かってくることもあります。そんなときこそ、敷地を一巡し、屋敷林で丹田呼吸をして自然霊性を心身に取り込みます。そして蘭の自生地に立ち、静かにその姿を見つめるのです。花や木々に寄り添うこのひとときが、日常の荒波を和らげ、心を取り戻す大切な稽古になっています。

結び

「九十九里浜」と「白子町」という地名は、単なる言葉の響きではなく、自然・歴史・伝承に根ざした由来を持っています。その土地に生きる私は、自然と向き合う日課の中で、名前に込められた結びつきを日々実感しています。土地の歴史を知り、自然と呼吸を合わせる暮らしの中にこそ、人が本来持っている強さと柔らかさが育まれていくのだと思うのです。



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